今思うと、この世界、そしてこの生活は、あの頃が切っ掛けだった… あの一言から、全部始まった。 『てめぇら全員、ぶっ殺すぞ!!』 あの頃の俺はいろいろあった。 違う血が混じっていると、虐められ、父が死に、気が立っていたのだろう。 だが、それは村長が止めてくれた。 「やめなさい。ユウキ君!」 「うっせぇ、てめぇも同罪だ!消すぞ!」 「いい加減にしないか!」 パァン! 軽快な音が、響き渡る。 「…ぁ。」 「ユウキ君、気持ちは分かるが今は抑えたまえ。」 「…うぁぁあぁああぁぁぁっ。」 俺は、盛大に泣いた。泣いて泣いて泣きまくった。 …数分後、泣き止んだ俺に、村長が言った。 「ユウキ君、旅に出てはどうかね? 君のお父さんのように。」 「旅?」 「そうだ、そして外界の人々と出会い。関わりを持つのだ。それでも、この村に復讐がしたいなら、帰ってくるが良い。もし、外が気に入ったのなら。そのまま住めば良い。どうかね。」 「…分かりました。俺、旅に出ます。」 「うむ。ではこれを持って行きたまえ。」 「これは?」 「これは、お父さんの形見の武具だよ。これを着けて行きなさい。」 「はい。」 こうして俺は初めて、外の世界に行ったんだったな。 … …少し歩いたら町が見えた。 その町に入っていったら。いろんなものが、あった。 訳が分からず、うろうろしてると。一人の女の子が話し掛けてきたんだ。いや、俺と同じ歳だったんだが。 「どうしました?見たところ冒険者の方のようですけど。」 「いや、俺…」 「あっ!すみません。私、サキって言います。よろしくお願いします。」 サキは、綺麗にお辞儀をした。 「あ、あぁ。ユウキだよろしく。」 「はい!それで、神殿をお探しですか?」 「神殿?」 無知な俺はすぐ聞き返しちゃったな。 でも、サキは快く神殿の説明をしてくれた。 「神殿はですね。神を崇める所であり、冒険者の凱旋所でもあります。」 「へぇ〜」 「はい。だから新米冒険者さんなら、まず神殿にあいさつを」 「わかったよ。じゃぁその神殿に案内してもらえるか?」 「はい!」 サキは元気に返事をしたんだったな。 俺はその笑顔に少し見とれてたんだよ。 「どうしました?」 「いやっ!何でもない。」 「くすっ。じゃぁこっちです。」 そう言ってサキは歩きだした。 …少したって、ついたのは、本当に神殿だった。 「こっちです。…ゴホッゴホッ…」 サキがいきなり、苦しそうに咳をした。 「おい!大丈夫か?!」 「…はい、ゴホッゴホッ、生まれつき“病弱”なので。」 「大丈夫じゃ無さそうだぞ! とりあえず、神殿に入るからな。」 と、俺はサキを抱き上げる。 「…はい。よろしくお願いします。」 サキは、か細い声でそう言った。 …神殿に入ると、女の人が出てきた。 その人は、サキに気付くと心配そうな声で言った。 「サキ! 大丈夫?」 「はい。大丈夫です。先刻よりは、楽になりました。」 「そう。よかった。無理しない様にってあれほど言ったのに。」 「すみません。ウェルチさん。」 「いいわ。で、彼は?」 ウェルチと呼ばれた女性は、俺の事を見て言った。 「はい。えっと、町で見掛けた新米冒険者さんです。」 「そう。まぁ、立ち話も何だから私の仕事部屋でね。」 「はい。あ、ユウキ君もう下ろして良いよ。」 「あっ、すまん。」 そして部屋に入ったらウェルチさんが。 「どうぞ。そこに座って。」 「あっ、はい。」 「キミ名前は?」 「はい。ユウキ・ガイ・ガラル。17才です。」 「そう、クラスは見たところ、〔ウォーリア〕〔サムライ〕ね。」 ウェルチさんは、ピタリと当てた。 (すごっ。) と、その時は、思ったなぁ。 「で? どうして此処に?」 「あの、村でいろいろ起きて。それで、此処に…」 「そう。あなた何故サキと一緒に?」 「町でうろうろしてると、話し掛けて来てくれて。」 「そう。」 サキは、俺の隣でニコニコしてた。 「じゃぁ、唐突で悪いんだけど、サキと一緒に冒険にでてくれる?」 「…はい?」 「冒険。」 「はぁ。」 「知ってると思うけど、サキは“超病弱”でね。もう冒険に出ても良いんだけど、あの通り体が弱くてね。一緒に行ってくれる人を探してたのよ。」 「はぁ。それは分かるとして何故俺なんです?」 「キミ、サキが倒れた時助けてくれたでしょう?」 「はい。」 「それにキミ、サキの事が好きみたいだしね。」 と、ウェルチさんは小声で言った。 「だから、良い?」 俺は観念して、 「はい。…分かりました。」 「はい決定。よろしくね。サキは〔アコライト〕〔サモナー〕だから、使えると思うわよ。」 「はい。」 俺は、内心ウキウキだったな。 「でも、二人じゃ心細いから、この、三人の所に行きなさい。きっと力になってくれるわ。」 「はい!」 と、力強く返事したのはサキだった。 「じゃぁ行こっ?ユウキ!」 サキは、冒険に出れるから、上機嫌のようだ。 「体に気を付けてね。」 「はい!」 こいして、俺とサキは三人の冒険者の家に行くことになった。 …まず、一人目の家に付いた。 その人は、エルダナーン(エルフ)の、〔メイジ〕〔サモナー〕らしい。 トントン ドアを叩く、そしたら中から、髪の短い女の人が出てきた。 「はい?誰ですか?」 「えっと、キュルケーさんですか?」 俺がそう訊くと。 「はい。そうですけど。」 「私達、新米冒険者なんですが、ウェルチさんの紹介で来ました。」 「……そう。わかったわ。貴方達と、パーティー組めば良いのね?」 キュルケーさんは、少し考えた後そう言い、にっこりわらった。 「「よろしくお願いします。」」 俺とサキは声を揃えてお辞儀した。 …次の家に付いた。この人達はいつも一緒にいる人達らしい。(byキュルケー) トントン ドアを叩く。 しばらくしたら、髪が立っていて、マフラーで口を隠した、男の人が出てきた。 (知ってる人は、FE封印の剣、盗賊のチ〇ド)その、チャ〇みたいな人が、 「なんか用か?」 と、言ってきた。 「あの、私達新米…」 と、俺が言ったことと同じことを、サキが言っていた。そしたら、 「ちょっと待ってろ。」 と、言って奥に行ってしまった。 …しばらくしたら、今度は、獣人の人が出てきた。見ると、男の猫族らしい。 その人が、 「お前らとパーティーを組めば良いんだな?」 と言ってきた。 それを聞いて俺達は、 「「よろしくお願いします。」」 と、また二人揃って、お辞儀した。 仲間が揃った。 これから、初めての冒険、サキは誰が見たって上機嫌のようだ。 「じゃぁ、神殿に行こう。」 と、マフラーの人が言った。 「はい。…えっと、」 「あぁ、俺はアイゼン。〔ウォーリア〕、〔シーフ〕だ。 で、こっちが…」 「ノワールだ。ノワとでも呼んでくれ。〔シーフ〕〔アルケミスト〕だ。」 「はい。俺はユウキ。でこっちが、」 「サキです。」 マフラーの人が、アイゼン。 獣人の人がノワールさんらしい。 「じゃぁ、自己紹介もすんだし。神殿に行こう。」 「はい」 … 「あっ。上手く合流出来たみたいね。」 神殿に入ってウェルチさんを訪ねたら。言われた。 「じゃぁ、手軽な依頼やる? ちょうどあるのよ。あっ、でもその前にギルド組んでくれる?」 「ギルド?」 「そう。」 「ギルドって言うのわね。神殿が冒険者一人一人を把握仕切れないから。グループを組んで貰っているのよ。 ギルドでしか使えないスキルもあるから、作っといた方が良いわよ。」 と、キュルケーさんが優しい口調で教えてくれた。 …数分たって、俺達のギルド名が決まった。『覇王・ハストゥール』 これが俺達のギルドの名前 「わかったわ。じゃぁ『ハストゥール』で良い?」 「はい。」 「じゃぁさっそく貴方達に依頼よ。つい最近ある洞窟でゴブリンが大量発生したらしいの。それで、その洞窟のゴブリン退治、できる?」 「はい。」 俺はきっぱりと言った。 「やってみせます。」 そう言ったらウェルチさんはクスリと笑って。 「わかったわ。洞窟の場所はココ。」 と、地図を指差して言う。 「よろしくね。報酬は、一人1000G、前金は、200Gでどう?」 「いいんじゃないか?」 「そうね。」 「ま、俺達のLVでは妥当だろう。」 と、アイゼン、キュルケー、ノワが言った。 「私も良いと思うよ?」 と、サキも言う。 「わかりました。ではそれで。」 「はい。じゃぁお金、よろしく。」 「「「「「「はい!!」」」」」 全員揃って、返事した。 …俺達の目の前にあるのは、洞窟。 そう、依頼を受けたあの洞窟なのだ。 「じゃぁ、入りますか?」 と言って入ろうとした俺をアイゼンが止めた。 「まぁ、まて。こうゆう所は、大抵トラップがあるからな、俺に任せろ、〈トラップ感知〉。」 そう言って、アイゼンはじっと入口を見ている。 「…大丈夫だ。トラップは無いぞ。」 「じゃぁ。」 「まて、隊列を決めよう。」 「隊列?」 「そうだ。ダンジョン内なら当然モンスターは出るだろうし。トラップもまだあるだろう。だからこその隊列だ。」 「はぁ。」 生返事。言葉の意味を良く理解してなかった。 「俺とユウキが前衛。残りは、後衛で良いな?」 「いいんじゃない?」 「よしっ。行くぞ。」 洞窟の中は、薄暗かった。 目がなれてくると其処に居たのは。 「…っ!!」 ゴブリンだった。しかも10体 「声を出すな。向こうはまだ気付いて無い。」 アイゼンは小声で言った。 「よし俺が銃で遠距離射撃をする。その間に近寄れ。」 ノワが言った。 「私も少し移動すればとどくから。」 キュルケーの魔法は20mまでとどくのだ。 「じゃぁ私は中間にいます。」 サキの〈プロテクション〉も、20mまでとどくのだ。 「よしじゃぁ行くぞ!」 「はいっ!」 初めての戦闘。 戦いは、命を殺めること。 少し、怖い。 『パァァン!!』 ノワの放った銃弾はゴブリンに命中する。 ゴブリンが気付くと同時に俺とアイゼンは駆け出していった。 「〈ファイアボール〉!!」 キュルケーの放った炎弾が傷を受けていたゴブリンを包み込む。 「ギ、ギギャァァアアァァァッ!!」 ゴブリンの一体は黒焦げになって倒れる。 あと九体。 「行くぞっ!!〈トルネードブラスト〉!!」 俺の刀から竜巻が巻き起こる。 「ギャァアァァッ!!」 竜巻は三体程巻き込んだが、それでもあと…六体。 「ふっ!!」 アイゼンは二本の短剣を抜き、ゴブリンを斬る。 だが倒すまでには至らなかった。 「ギィアッ!!」 ゴブリンが剣を振り上げる。 目標は俺。 「くっ!」 喰らうのを覚悟したその時。 「〈プロテクション〉!!」 『ガキィィン』 光の壁が剣の往く手をさえぎる。 サキのプロテクションだった。 「ありがとなっ、サキ。」 「うぅん。」 だが、気を緩められない。 ゴブリン三体がアイゼンに、二体が俺に襲い掛かって来た。 「ギィィ!」 「はっ!そんなノロい攻撃当たるかよ!」 アイゼンがまるで踊るかのように次々と、攻撃を避けていく。 「ふっ!」 俺も避けれただが一体だけだった。 「…っ!」 『ガキィィン』 何とか鎧で防げた、が、痛い。ぶつかった衝撃で、数歩退いてしまった。 『パァァン』 「ギャッ!」 ノワの弾が怪我をしていたゴブリンを貫く。 「ふっ。俺に射てない物は無い。」 ノワが不敵に笑った。 「〈マジックブラスト〉〈ファイアボルト〉!」 広範囲に広がったキュルケーの炎が、ゴブリン達を包み込んでいく。 「ギャァアァァッ!!」 断末魔。 入口に居たゴブリン達は、全滅した。 あさってみると、死んだゴブリンから、[妖魔の牙](10G)×3とが手に入った。 戦利品だ。 「ふぅ。じゃぁ先に進もう。」 少し歩けば曲がり角だった。 俺が、そのまま進もうとしたら。 「待て、其処にロープがある。」 アイゼンが教えてくれた。 「本当だ。ありがとうございます。」 「気を付けろよ。」 そのまま進むと、開けた所に出た。 その奥の方に、玉座が有って、其処に一際大きいゴブリンが居た。 「なんだあいつ。」 アイゼンは知らないようだ。 「私が見ようか?」 キュルケーが言う。 「…駄目、わかんない。」 キュルケーでも知らないようだ。 「仕方ない。隊列組んで行こう。虎穴に入らずんば虎児を得ずってな。」 そうして、俺達は踏み込んだ。 ゴブリンは、俺達に気付くと玉座から立ち上がって言った。 「ほう、人間か、我が名はゴルダウ。早速だが、野郎共!こいつらを殺せぇ!!」 いきなり、ゴブリンが三体現れた。 戦闘開始 「纏めていくよ。〈マジックブラスト〉!〈マジックフォージ〉!〈フェイト〉を開放!!」 (マジックブラスト:単体魔法を範囲魔法にする。)(マジックフォージ:魔力限界突破。)(フェイト:運命を変える力この時キュルケーは魔力を上げたようだ。) 『キュゥイィン』 魔力が集まっていく。 そして、 『ドォゥゥン!!』 洞窟を揺るがすほどの爆炎が巻き起こる。 ゴブリン達は消し炭になった。 だが、 「ふっふっふ。人間でこの魔力。…だが、きかんなぁ。」 ゴルダウは、ピンピンしていた。 「…っ!」 キュルケーは驚愕している。 『パァァン』 咄嗟にノワが銃弾を放った。…だが、 『ガキィィン』 弾は、ゴルダウに当たる直前に、弾かれた。「くっくっく。遠距離攻撃は我にはきかんよ。」 「…くそっ!!」 ノワが悪態をつく。 「じゃぁ、これはどうだっ!!〈スマッシュ〉!!〈バッシュ〉!! (スマッシュ:力の限り攻撃する。)(バッシュ:武器を振りかざし、強力な一撃を繰り出す。) 『ザシュッ!!』 アイゼンの渾身の一撃でゴルダウの体を切り裂いた。 …はずだった。 「くっくっく。それが攻撃か?攻撃とはこうやるのだ!」 ゴルダウが振りかざす。 目標は、俺。 「くっ。」 くらう覚悟をした瞬間。 『ザシュッ』 視界が血で染まった。でも俺には傷がない。横たわっているのは… … … …サキ。 「…ぁっ。サ…サキ。」 「良かっ…た。 サキは笑っていた。 「なんで。」 「…間に…合わな…かっ…たから。プロ…テ…クション。…ゴボッ。」 サキが、血を吐いた。その時、ゴルダウが言った。 「愚かな。実にバカな人間だ。他人を守るなど。」 『…プツッ』 なにかがキレた。 「…って言った。」 「はぁ?」 「何て言ったっつってんだよぉぉおぉぉっ!!!!!」 『ゴォゥウゥゥ!!』 俺から莫大な光が溢れ出す。 「なんだこの力は!! この光、まさか。…いや、まさかっ、」 ゴルダウが呟く。 「何ゴチャゴチャいってんだ。あぁっ!?」 俺は、立ち上がって言った。 「てめぇ!ざけた真似しやがって!喰い殺すぞ!!」 威嚇。いや、殺意。 ゴルダウが殺気で死ぬような奴だったら、二回は、死んでいるだろう程の殺気が、俺から沸き上がる。 「…はっ。ははっ、そ、そんなこ、こけ、こけ脅しが、き、効くと、お、おも、思っているのか!」 誰の目から見てもゴルダウは、気圧されていた。 「うっせぇ。ぐだぐだ喋ってないで、…死ね。」 『ズシャァッ!』 飛び散るは緑色の、液体。 「…えっ?」 ゴルダウの顔が驚きの表情に変わる。 当たり前だ。 敵はそこに居るのに、いつの間にか、自分の体は二つになっているのだ。これで驚かない理由が無い。 「…あっ。あ、あぁあぁああぁぁぁっ!!!!」 絶叫。 いや、断末魔。 その声が木霊する中、俺は、うっすらと笑っていた。 『ガキン』 俺は剣を構えながらゴルダウの方へ歩いていく。 「…いやだ。いやだ。いやだぁぁあぁぁ!!」 ゴルダウは、またも叫ぶ。 俺が剣を振り降ろそうとした、その時。 「待つが良い。」 フードとコートを羽織った男が来た。 その声を聞きゴルダウは、嬉しそうにその男の名を口にした。 「あぁっ。バロウ様!来て下さったのですね。」 「どうした、ゴルダウよ。」 「バロウ様、あいつが、あいつが《例の血族》です。」 「ほほぅ。そうか。」 バロウと呼ばれた男は、俺の方を見ながら聞いてきた。 「キミ、名前はなんと言うのかね?」 「はぁ?なんでお前に教えなきゃならないんだ。てめぇこそなにもんだ。《例の血族》ってなんだ。」 俺は一気に捲し立てた。 「ふっ。まぁ、そう焦るのでは無い。」 そう言ってバロウは、帰ろうとした。 それを、 「!…バ、バロウ様。何処へ行くのですか。」 ゴルダウが情けない声を上げて止めた。 「あぁ。まだ生きていたのだね。」 バロウは、容赦無く言い放った。 「…え。」 「キミにもう要は無いのだよ。」 そう言って、バロウは腕を突き出した。 その腕は、人の物では無かった。 〔魔族〕そう、呼ばれる者の腕だったのだ。 バロウの手に、魔力が集まっていく。 「消えたまえ。」 そう言い。バロウは、魔力球を放つ。 「い、いやだぁぁあぁぁぁぁあぁあぁ!!!!」 『ドォゥゥン』 耳をつんざく爆音と、眩い閃光が巻き起こる。 それらが収まった後、ゴルダウは、消えていた。 文字通り、塵一つ残さず、消えていたのだ。 「きみ、また会えることを望むよ。では、去らば。」 バロウは、そう言い、虚空の彼方へ消えていった。 その後は大変だった。死にそうなさきを、いち早く神殿に運び込み。ウェルチさんは驚きの表情のまま、回復を始めた。 時間にして、約二時間。 それほどの、傷だったのだ。 治療から戻って来たウェルチさんは、 「サキは一応大丈夫。君達も今日は疲れただろうから寝なさい。」 と、言った。 俺達は、素直に従い。部屋に戻った。 こうして、俺達の初めての冒険は、幕を閉じた。 ○=目次へ |